南雲 仁志さんインタビュー

南雲 仁志さんインタビュー

南雲 仁志
独立・自営就農
就農地
御前崎市
就農年次
令和3年
栽培品目
イチゴ

Q1. 農業を志したきっかけを教えてください

前職は出版業界でした。体調を崩して入院し、自分の暮らし方や働き方を見つめ直そうと思っていたところ、その時食べていた病院食により食の大切さをあらためて実感したことから、就農について本気で考えるようになりました。農業について3年ほど調べたり、体験するなどして情報収集し、がんばる新農業人支援事業に行き着きました。自力で就農する場合、農地、技術、販売先の確保が大変ですが、この事業はそれら全て支援してくれるため、安心して就農できると思いました。

Q2. 栽培作目にイチゴを選んだ理由は何ですか?

就農するなら、地域で盛んに栽培されている地のもので、と思っており、その中でも、1人である程度回せる施設野菜での就農を考えていました。静岡県は首都圏との交通の便の良さや温暖な気候などの魅力が多く、新規就農者が多く輩出されていて、研修生同士のつながりもあり、産地として活発な遠州夢咲地域で、イチゴ栽培をしようと決意しました。

Q3. 現在就農3年目ですが、農業を始めてみての感想を教えてください

自分で考え、判断して進められるところが農業の魅力です。失敗も全て自分に返ってきますが、上手くいけば嬉しいし、お金にも反映されるのでやりがいになります。また、就農1年目から県の品評会で入賞したことも、自分の自信になりました。繁忙期は忙しいですが、仕事のやり方次第で、いくらでもその裁量を自分で決められるし、やるときはやる、休むときは休む、と自分のリズムで生活できるようになりました。会社員時代に必要不可欠だった腕時計は、今では付けなくなりました。

Q4. どういった取組をされてますか?

研修中に培った基礎技術に加えて、新しい農業技術を取り入れたり、近隣の生産者と情報交換したりすることで、栽培技術や品質の向上に励んでいます。長時間労働で夜なべも当たり前、といった昔の農業のイメージではなく、決まった時間内で仕事を終れるよう、作業の効率化を心がけています。また、農福連携に取り組んだり、柔軟な勤務時間に対応するなど、働きやすい職場づくりにも取り組んでいます。

Q5. これから農業を始めたいと考えている方へのメッセージをお願いします!

自分を受け入れてくれた地域への恩返しとして、後輩育成や新規就農希望者の受入れなどに取り組み、産地の維持発展に貢献していきたいです。
就農について悩んでいるのであれば、まずは積極的に動いてみてはどうでしょう。見学や体験を通してたくさん調べていく中で、自分に合うものが見つかってくるかもしれません。この事業は、就農までを一体的にサポートしてくれますが、全て教わる受け身の姿勢ではなく、自分で仕入れた知識を研修によって確かなものにしていくくらいの前向きな姿勢で研修を受けた方が良いと思います。