農業を通じて自身の理念を実現

農業を通じて自身の理念を実現

砂田 幸司郎
独立・自営就農
就農地
浜松市
就農年次
令和6年
栽培品目
玉ねぎ

Q1. 農業を志したきっかけを教えてください

学生の頃から、「いつか自身の作品を世に出したい」という想いがずっとありました。そして自身の作品を世に出した時、私は世間にどのような反応をしてもらいたいのかを何度も何度も考えました。①需要があるものを作ることで感謝してもらえること②興味を引く働き方だと思ってもらえること。ワイン専門商社、リゾートホテルで働いてきた経験を通して私はこの2つの理念を生涯実現するべき目標としました。この2つの理念に最も近い業界、それが私の中では農業だったのです。

Q2. 砂田さんは福岡県のご出身だと伺いました。浜松市を選んだ理由は何ですか?

JAとぴあ浜松の玉葱は日本一出荷時期が早く、市場で有利な価格で販売することができます。また、浜松市は日照時間が全国トップクラスで農業に適した地域です。農業を始めるのであればこの2つの武器を兼ね備えている地域にしようと思いました。この地域のブランド力、そしてこの地域だからこそ実現できる農業のカタチに魅力を感じ、浜松市での農業を決断しました。

Q3. 就農に向けた情報収集は、どのように行いましたか?

基本的にはネット上で各都道府県の農業の現状と就農支援について情報収集しました。各県の候補を挙げ、その中で静岡県と富山県が実施しているオンライン就農相談会に参加し、少しずつ自分の就農予定地を絞っていきました。また実際に現地に足を運んでみることも必要だと思いましたので、最終的にここだと決めた浜松ではがんばる新農業人支援事業の応募前に当時住んでいた山口県から現地を訪れたりもしました。その際に先輩新規就農者の方々から様々な話を聞くことができたのは良かったです。

Q4. 先輩新規就農者とはどのような関わりがありますか?

令和6年の夏から畑での作業が始まるのですが、最初の数ヶ月はトラクターが無い状況なので、先輩新規就農者に貸していただく予定です。JAとぴあ浜松の玉葱には新規就農者の方々が沢山いて、皆さんとても頼りになります。栽培方法や作業手順、それと就農計画の相談などもさせていただき、本当にお世話になっています。

Q5. 1年間の研修を終えての感想を教えてください

株式会社とぴあふぁー夢は大規模な農業経営体であることもあり、会社内で栽培技術や農機具の使用方法などを相談できるベテラン社員が複数名いらっしゃるのでとても恵まれていると思います。この要素が、私が研修先を株式会社とぴあふぁー夢を選んだ理由のひとつでもあります。がんばる新農業人支援事業では、農地を確保できることを約束されていたのでとても安心できました。
また、浜松市に移住してきた方々の交流会によく参加しており、そこに自身も手掛けた玉葱をお渡ししたところ自分の想像以上に喜ばれました。やはりこの感覚だとビビッときましたね(笑)。会社員時代は渋谷の地下で毎日働き外が晴れているのか、雨が降っているのかも分かりませんでしたが、今は太陽が照らし風が吹く環境で生きていることに精神的にも肉体的にも健康になりました。

Q6. これからの意気込み、就農を検討している方へのメッセージをお願いします!

世界的に地球温暖化が進み今まで作れていた作物が作れなくなるといった事態が生じています。しかし、逆に今まで作れなかった作物が作れるようになるというのもチャンスだと思っています。まずは玉葱で農業経営を軌道に乗せてからにはなりますが、いずれはそういった新規作物にも挑戦していく予定です。
また余談にはなりますが、実は今年の4月に第一子が誕生する予定です。農業人としても、父親としても1年目を迎えることになりますが、農業の仕事も家族とのプライベートも笑顔で充実させていきます。
どの会社員にも当てはまることですが、特に就農を検討している方は「思い立ったらすぐ行動」していただけたら良いかなと思います。就農計画を立てる時も、農地を確保する時も、常に早めの行動を意識することが重要です。また自分の将来像をイメージした時に自分と周りが笑っているか考えることも大切だと思います。