【JA遠州中央 管内】磐田市/施設野菜(イチゴ) 仲安 俊允
就農前に体験や研修を行うことで作業や生活のイメージができていたので、就農前後のギャップはあまりありませんでしたが、パック詰め作業は思っていた以上に大変でした。ただ、順序立てて作業をやっていけば、自分の時間を持つこともでき、農閑期には半日休んでプライベートの時間を楽しんだりしています。就農後、自分の名前のパッケージがスーパーに並んでいるのを見たとき、「生産者になった」という実感が湧いたのを覚えています。やりがいを感じられる瞬間は、シーズン始めのイチゴが採れた時や、大きくてきれいなイチゴが採れた時です。また、直売をやっていたときは、購買者の「美味しい」という声を直に聞くことができ、とても嬉しかったです。
初心を忘れず、丁寧な栽培管理を行う
経営データ
作目:施設野菜(イチゴ)
就農時経営規模:33a(新設)
初期投資額:3,600万円
就農時労働力:本人、パート4人
就農年月/就農時年齢:令和2年3月/37歳
活用した交付金や補助金等:農業次世代人材投資事業(準備型)、農業次世代人材投資事業(経営開始型)、施設演芸大国しずおか構造改革緊急対策事業費補助金
就農に至るまでの経緯
前職は小売業で、販売や事務などを行っていました。祖母が農業をしていたこともあり、元々農業には関心がありましたが、今後の仕事について考えたときに、農業をしたいと思うようになりました。静岡県出身だったので、県内の農業について調べ、がんばる新農業人支援事業を知り、栽培などの研修を受けられるため、この事業に応募しました。
出身地域になるべく近い地域で就農しようと思いましたが、作目は決まっていませんでした。そのため、がんばる新農業人支援事業の就農準備セミナーに参加して、様々な作目の生産者さんのお話を聞きイチゴに興味を持ちましたが、投資額の大きさや栽培技術の習得に不安もありました。県の職員さんに就農相談したところ、師匠である渡邊さんを紹介してもらい、短期農業インターン受入事業による農業体験や先輩就農者の話などを教えていただいたことが作目を決める要因となりました。
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前職ではデータを活用した業務を行っていたので、ハウス内の環境(温湿度など)や経営、作業効率などの分析を行い、最適化を目指して経営しています。長年農業をやられている先輩生産者さんに経験では及びませんが、データを活用していくことで栽培技術の向上を図っています
見学や体験を行ったことが、自分にとっては作目や就農を決める大きなきっかけになりました。インターン、1年間の研修を受け入れてくれた渡邊さんには期間中だけでなく、就農後も色々と気にかけていただいています。研修では気づけなかったことや、栽培で困った時には相談に乗ってもらっています。施設園芸は初期投資額が大きく、一度農業を始めたら簡単には辞められないので、作目や就農地などを決める際には、見学などを行い、よく検討した上で決めた方が良いと思います。